6歳を過ぎたあたりから乳歯は永久歯に生え替わり始めます。
永久歯はアゴの中で徐々に大きくなって生え替わる準備ができると(2〜3年かかります)、乳歯の根の部分を溶かして吸収し始めます。乳歯は根の部分が溶けていくため段々とぐらぐらになってやがて抜け落ちていきます。
永久歯に生え替わる順番には個人差がありますが、まず前から六本目の奥歯(第1大臼歯)、次に前歯、犬歯と第一小臼歯、第二小臼歯、そして一番奥の奥歯(第二大臼歯)です。完全に生え替わるのは13歳から14歳くらいです。
ちなみに親知らずは第二大臼歯のさらに奥、前から8番目の歯として生えてくる場合が多く、時期は18歳以降です。諸説ありますが、大人になって親がいなくなってから生えてくるため「親知らず」と呼ばれています。
乳歯は自然に抜け落ちていくものですが、場合によっては歯医者で抜いてもらう必要があります。
乳歯がひどい虫歯にかかってしまうと、虫歯菌は永久歯の埋まっている歯肉も冒し始め、まだ生えてこない永久歯まで虫歯にしてしまう恐れがあります。そんな場合は前もって乳歯を抜いてしまう必要があります。
また、乳歯が抜けていないのに、その乳歯を避けるようにして永久歯が生えてきてしまう場合があります。乳歯を押し上げるように生えてきていればいいのですが、本来の位置とは違う歯茎の横から生えてきてしまうようなときは抜歯する必要が出てきます。
原因は永久歯が乳歯の根を溶かす力が弱いか、元々永久歯が間違った方向に育ってしまった可能性があります。乳歯の根がアゴの骨にしっかりくっついているということも考えられます。いずれの場合も、放っておくと歯並びが悪くなってしまいますので乳歯を抜いてしまった方がいいでしょう。
正常に生えてきていても、あまりに痛みが伴ったり出血がひどいときは当院までご相談ください。
永久歯は乳歯よりも、エナメル質の層も厚く、サイズも大きいしっかりとした丈夫な歯です。しかし、歯肉に覆われた生えかけのものや、生えたばかりの永久歯は表面がまだザラザラしていて汚れがつきやすくなっています(成熟するに従ってつやつやになっていきます)。乳歯同様、酸にも弱いので虫歯になりやすいので注意が必要です。
乳歯と永久歯が入れ替わる時期は歯並びも悪くなっています。それだけに歯磨きも難しいので、いつもよりもより丁寧に仕上げ磨きを行ってください。
永久歯は唾液に含まれるカルシウムやリンを吸収して再石灰化を行い丈夫な歯になっていきます。しかし、生えたばかりの頃は簡単に虫歯菌に負けてしまいます。
自宅での歯ブラシ、歯間ブラシ、フロス、ワンタフトを使ったケアと合わせて、歯医者でフッ素を塗ってもらうとより安心です。奥歯の溝を樹脂で埋めるシーラントも虫歯予防には有効ですので、併せて当院までご相談にいらしてください。
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